「昼夜の寒暖の差が大きい」「水はけが良い」「雨が少ない」「日照時間が長い」など、ぶどう栽培には条件が必要です。
花が咲き、実をつけ始める6月や収穫期の9月に雨が多い日本でこの条件に適した産地は決して多くはありません。その中でも、高畠の産地はミネラル豊富な土壌に恵まれ、良質なぶどうの産地として広く知られています。
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そのキーワードが南向きの斜面に広がるぶどう畑の地面から所々に顔を覗かせる高畠石。そして斜面に広がるのが、高畠のぶどう畑独特の風景です。ミネラルを豊富に含み、保湿機能調整に優れた高畠石には、水質改善や土壌改良に用いられる「ゼオライト」が豊富に含まれていることが分かりました。特に屋代地区は他の地区に比べ雨が少なく水はけの良い岩石の多い凝灰岩で、豊富な酸とミネラルを楽しめます。
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ぶどう畑の地面から顔を覗かせる高畠石
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この様に良い環境とミネラル豊富な土壌に育まれたぶどうは、病害虫にも強く、良質な成分をしっかりと吸収して、後に凝縮した味わいを醸しだす芳醇なワインへと進化していきます。高畠のぶどうで醸造される高畠ワインは、全国的に評判が高く東北最大の生産規模を誇ります。好調な販売ですが、契約農家の高齢化もあり、ぶどう不足が懸念されています。そして良質な土壌を守るために減農薬での栽培を心がけています。
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屋代地区は山形県でもいち早く明治の初期にぶどう栽培が始まり、その後の努力によりぶどうの名産地の地位を築いてきました。ぶどう生産者は、生食用栽培・ワイン醸造用栽培を行っております。生産したぶどうについては、
1. JA等の流通で販売
2. 直売所や宅配による直接販売
3. 高畠ワインの契約栽培として醸造用に販売
等で生活を支えております。 |
その他には、稲作、果樹(さくらんぼ、りんご、ラ・フランス等)、野菜(トマト、キュウリ、枝豆等など)等の栽培をおこなっており、また酪農も盛んです。 |